質問14 「動物占い」は陰陽五行説を根拠としている?
「動物占い」というのが流行っているみたいです。それは別にかまわないのですが、わざわざここで取り上げたのは、「動物占い」の本に、「陰陽五行説」を根拠としているといわれているからです。
そのオフィシャルサイトを訪れて、誕生日の欄に日付を連続で入力して結果を見てみました。結論はすぐ出ました。生まれた日の支の蔵干の通変(生剋名)をもとにしているのです。つまり、1柱推命なのです。生まれた年のえと占いというのがありますが、「動物占い」は、生まれた日のえと占いといえる構成になっています。
1柱推命ならネット上にいくらでもあります。ただ動物占いは少し手が込んだ分類の仕方をしています。10通りしかない通変を12に分類するため、辰・戌・未・丑は特別扱いしています。
日本のみならず中国においても、通変によって、喜忌・吉凶を分類するという考え方があります。もちろんこういうのはのは誤りです。例えば、正官と偏官がありますが、正官は「正しい」官であり、偏官は「正しくない」官であるとし、正官を吉、偏官を凶としているのです。動物占いはこれを下敷きにして、日支の蔵干の通変を分類し、さらに、それに「ペガサス」とか「コアラ」といった動物を割り当てているのです。
女性は占い好き?という一般的に言われていることをうまく利用していると言えます。商売としては見事です。
陰陽五行論は、その長い歴史の過程で、多くの俗説を抱えてしまいました。例えば、丙午年に生まれた女性は夫を喰い殺すといったたぐいのものです。そうしたもののせいで、四柱推命自体も迷信じみたものと誤解されているのですから、困ったことです。
「動物占い」は、陰陽五行論の本筋からはずれたものであることは明らかです。また一つ俗説が増えてしまいました。 |