質問1 四柱推命のソフトを作る予定はないのですか?
四柱推命をソフトにすることは今のところ不可能です。 それはプログラミング技術の問題ではなく、四柱推命は、ソフトにできない性質のものだからです。
チェスのソフトは名人級になったようですが、将棋のように取られた駒が生き返るとなると、一気に難しくなるようで、私の知る限りでは2段か3段くらいのソフトしかないようですし、囲碁のように打つ場所が多くなり、感覚的な要素が強いものは、最強のものでも2級か3級程度の実力ではないでしょうか。
そもそも四柱推命は人の命運をうんぬんする方法ですから、人間自体を反映しているものです。ですから、ソフトで人間のすべてを語り尽くそうなどということは土台無理なことなのです。人間の脳みそにはまだかないません。
たとえば、人間関係で悩んでいるとき、四柱推命のソフトに誕生日を入力するだけで問題が解決するはずがないのです。
四柱推命の市販のソフトもありますし、インターネット上にも、すぐに答えの出るようなものはありますが、それらはいくつかの回答をあらかじめ用意しておいて、その中から選択するという方法をとっています。
よくあるのが、誕生日から日の干支を計算し、その干支ごとに用意してあるコメントを表示するものです。中には誕生日を一日ずらしても同じコメントが出てくるというお粗末なものもありますが、それはともかくとして、この方法ですと60通りの答えができます。
もう一つの方法は、日の干と月支の関係からコメントを選択する方法です。この方法ですと10通りの答えしか出来ませんので、先に述べた日の干支のコメントと組み合わせて、60×10、つまり、600通りの答えを用意しているものもあります。
600通りというと多いようですが、四柱推命では、少なく見積もっても基本的に1、123、200通りの命運を区別できますから、とてつもない簡略化です。 中には、600通りでは少ないと感じたかどうかはわかりませんが、血液型とか一白、二黒といった気学という全く四柱推命とは関係のないものを引っ張ってきて、回答数を意味もなく増やしているものもあります。それは、コンピューターがあってこそできることですが、答えの数が何百万通りに増えても、まったく無意味なことです。
いずれにしましても、そうしたソフトでは日の干支と月支しか見ていないのですから、四柱推命などと言えるものではないのです。
また、こうしたソフトを作ったり、監修している人に直接あって運命を見てもらっても、方法論が根本的に誤っているから、おそらくソフトと同程度の答えしか返ってこないでしょう。 まあ、直接会えば、相手はプロですから、それなりの満足感を与えてくれるでしょうから、その価値判断はお金を払う人自身にゆだねられていることにはなります。もともと、占い屋さんはカウンセラーみたいなものですから、当たらなくてもいっこうに構わないでしょうが………
結局のところ、四柱推命の専門家と称しながら、同時に何らかのソフトでの回答を提供しているような人には、あまり関わらないほうが賢明ではないかと思います。 |