以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、あえて、こうした形で情報を発信することにしました。
古典には、相性などという概念は存在しない
運命学や占いの類では、相性をみることが大きな仕事になっています。
四柱推命も占いに分類されていますので、相性を見ることを求められます。
四柱推命で相性を見る方法は、中国の古典には見ることができませんが、誰が考えたのかは不明なのですが、日本独自の相性の見方が編み出され、いろいろ論じられています。
一番よく見かけるのが、男女の日干の関係を元にしたものです。その根拠は干合にもとづいています。
例えば、男性の日干が甲木で、女性の日干が己土であれば、甲木と己土は干合の関係にありますので、相性がいいと判断しているのです。日干しか見ていませんので、この関係は一生変わりませんから、死ぬまで相性がいい状態が続くので、離婚することはないことになります。
もう少し手の込んだ見方では、男性の四柱八字中にある五行と、相手の女性の四柱八字中にある五行を見比べ、お互いに不足する五行が相手の四柱八字にあるなら、相性がいいと断定する見方です。
さらに複雑な見方は、四柱八字だけではなく、大運まで考慮する見方です。この見方は拙著でも採用しています。
しかし、男性の四柱八字にある五行と、相手の女性の四柱八字にある五行を比較して、相性がいいとするのはわからないでもないですが、この考え方によりますと、確率的に身の回りに相性がいい人が2割、3割という、かなりの高い割合でいることになります。
一生の伴侶の候補がぞろぞろ本当にいるのでしょうか。
「運命のシンクロ」を見極めるために
実際、70歳を過ぎても、夫婦としてうまくやっている人を見ますと、お互いの幸不幸があたかも連動しているかようです。既存の四柱推命の相性の見方を超越しているのです。当コラム「Vol.15 論理的に解明できない不可思議な現象」で触れましたように、他人であっても、運命がシンクロしているのではないかと思われることはあるのです。
例えば、結婚してお互いに年老いた時、どちらかが病床に伏せば、相手も不幸になることが多いと思います。本当に相性がいい夫婦は、ごくまれかも知れませんが、お互いの幸不幸がシンクロし、お互いになるべく迷惑をかけないように、命と運が関連しているのではないかと思います。
「運命のシンクロ」。これが相性の見方の究極の視点ではないかと考え始めています。
この続きは、次回で。
詳しくは、『サクサクわかる 四柱推命の本』を参照してください。
★無料アプリ/PC、スマホ、タブレットで四柱八字を自動計算表示
★紙の本/★まずこの本から★『基礎から最高峰を目指す 四柱推命の本』
※大阪・心斎橋「中尾書店」、東京・神保町「原書房」、板橋十条「鴨書店」にて入手可能
★紙の本/中国古典の名著『滴天髓 通神論』
※大阪・心斎橋「中尾書店」、東京・神保町「原書房」、板橋十条「鴨書店」にて入手可能
★紙の本/人事・採用にすぐ役立つ 「四柱推命の活用法」
※大阪・心斎橋「中尾書店」、東京・神保町「原書房」、板橋十条「鴨書店」にて入手可能
★紙の本/「基礎から最高峰を目指す 四柱推命の本」 準拠。『干支一二〇年暦』1918年
<大正7>~2037年<平成49>
※大阪・心斎橋「中尾書店」、東京・神保町「原書房」、板橋十条「鴨書店」にて入手可能
since 2014・8・8