以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、あえて、こうした形で情報を発信することにしました。
「通変の調和」が必須の理由
一世を風靡するほど活躍する人は、必ずその活躍した年齢期に「通変の調和」が成立しています。ですから、「通変の調和」は幸福になるための必要十分条件のように誤解されがちですが、そのようなことはありません。
健康で平穏な暮らしを享受するくらいのことなら「五行の調和」だけで十分なのです。ですから、「通変の調和」が成立しなくともサラリーマンや小規模小売業は務まります。
しかし、起業し、人を雇い、事業を発展させなければならない実業家には「通変の調和」は必須となります。
『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』で説明しましたように、「通変の調和」が成立しますと、「余人をもって代えがたい」と言えるような、その人の独自性が発揮されることになりますので、新規事業を押し進める原動力としてどうしても必要不可欠なのです。
また、「通変の調和」には、印と食傷、財と官殺の二通りありますが、事業拡大には財と官殺の「通変の調和」のほうが望ましいと言えます。
財と官殺の「通変の調和」が成立しますと、「自身のやりたいことと世の中から求められることが一致する」ため、事業拡大に功を奏することになりますし、ヒット商品やキラーコンテンツを生み出すことにつながり、事業の安定化の実現に一役買うことになるのです。
実例、スティーブン・ポール・ジョブズ氏
実例として、スティーブン・ポール・ジョブズ(Steven Paul Jobs)を掲げることにします。『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』からの抜粋ですので、詳しくは同書を参照してください。
1955年2月24日19時15分生まれ
乙 未(丁) 乙(丁) 大運 戊寅(甲) ・36歳 甲戌(戊)
戊 寅(甲) → 戊(甲) ・6歳 丁丑(己) 42歳 甲戌(辛)
丙 辰(戊) 丙(戊) 12歳 丁丑(癸) ・46歳 癸酉(辛)
丁 酉(辛) 丁(辛) ・16歳 丙子(癸) 54歳 癸酉(庚)
24歳 丙子(壬) 56歳辛卯年 死去
・26歳 乙亥(壬)
四柱八字と大運が横向きで恐縮ですが、テキストデータのためやむを得ないこととおゆるし願います。なお、太字の大運干は、「通変の調和」が成立していることを示しています。
ジョブズ氏の場合、大運に印(甲乙木)か官殺(壬癸水)が巡りますと、「通変の調和」が成立します。このクラスの超一流人の場合、一生の間、長く「通変の調和」が継続することになります。アップルコンピュータ社を創業した20代に財と官殺の「通変の調和」が成立し、短期間で大企業に育て上げました。
その後、印と食傷の「通変の調和」が成立する時期が20年間継続します。あくまで想像なのですが、この時期に、アップルコンピュータ社に復帰した直後から、矢継ぎ早に出した画期的な新製品のアイデアの原形ができあがっていたことでしょう。
そして、倒産もささやかれたアップルコンピュータ社に、1996年、41歳時に復帰し、経営の実権を奪取した後、次々と革新的な製品を発表。この後のことは、改めて説明する必要もないでしょう。
42歳から、財と官殺の「通変の調和」が成立し始め、アップルコンピュータ社は破竹の勢いで成長したのです。しかし、この大運期、「五行の調和」は絶望的な状態で、身体をむしばみ、闘病生活を強いられることになったのです。
「五行の調和」と「通変の調和」という二大視点によって、ジョブズ氏の活躍の経緯は合理的に理解することができるのです。
詳しくは、『サクサクわかる 四柱推命の本』を参照してください。
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<大正7>~2037年<平成49>
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