以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、あえて、こうした形で情報を発信することにしました。
古来よりの看方の再確認
四柱八字にまず大運が関わり、それに流年が関わり、喜忌・吉凶を伴う事象が発現するというのが通常の見方です。ちなみに流年とは、今年2014年であれば、甲午となります。
流月については、古典中に詳細な記述がないため、流月の干支は、四柱八字には直接生・剋・幇の作用を及ぼさず、その流年の中の起伏と看るのが一般的ではないかと思います。
例えば、甲午年の庚午月なら、火は旺令で、甲木は休令となり、庚金は死令ですが、年干の甲木を剋して弱め、甲木の作用を低下させるとします。つまり、
1)<<四柱八字>+<大運>>+<流年<流月>>
といった形で干支を重ね合わせ、その生・剋・幇の結論から事象を推察するのです。このあたりの見方は『サクサクわかる 四柱推命の本』を参照してください。
最近、流月の干支にもう少し独立した作用があると看る方法も成立し得るのではないかと思い始めています。つまり、
2)<<四柱八字>+<大運>>+<流年>+<流月>
1)との違いは、流月の干支が流年干支だけではなく、四柱八字や大運にも直接生・剋・幇の影響を及ぼす点です。
なお、干支と表現していますが、正確に言いますと天干と蔵干です。支自体は蔵干の入れ物でしかなく何も作用はありません。本年甲午年であれば、甲(丙)あるいは甲(丁)となります。
流月はまだしも流日はあり得ない
さて、<<四柱八字>+<大運>>の塊には干が10含まれます。流年は天干と蔵干で2干ですから、この塊に流年が関わるということは、10干対2干の生・剋・幇の作用が発生することになります。さらに流月においては、すでに流年が加わっていますので、12干対2干の生・剋・幇の作用となり、多勢に無勢の様相を呈することになり、結果的に流月の干支の影響力は限定されることになります。
上記の二つの看法は、前者のほうが簡便ですし、理にかなっているように思えますし、多数派の看方になっています。
なお、「流日」という毎日の干支を取り入れ、日ごとの運を論じている推命関連の書もありますが、さすがこれは無理があります。<<四柱八字>+<大運>>に<流年>が加わっただけでもかなり複雑ですから、これに流月を加えた上に、さらに流日の喜忌・吉凶を論じることなど、方法として成立しません。
新聞や雑誌などに推命系らしき立ち位置で「今日の運勢」というコーナーを見かけますが、あれは十二運を根拠としているようです。つまり、四柱八字も大運も流年も無視して、日干のみでよしあしを断定しているのです。
詳しくは、『サクサクわかる 四柱推命の本』を参照してください。
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<大正7>~2037年<平成49>
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