以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、あえて、こうした形で情報を発信することにしました。
「通変の調和」は幸不幸を決定的に左右する要素ではない
古来よりの四柱推命において、調和とは「五行の調和」を指すのみでしたが、これに「通変の調和」という概念を加えることにより、さまざまな問題が解決するとともに、理論と事象との整合性が高まることになりました。
そして「五行の調和」は、健康面のみを見る視点であることが明らかになり、「通変の調和」は、社会生活における精神活動や知的活動の活性度のようなものを評価する視点となっています。
古来よりの四柱推命では「五行の調和」は、すべての幸不幸を左右する要素とされてきた点は誤りだったのです。そこで「通変の調和」を考える時、同様に幸不幸を決定的に左右する要素と考えるのは、同じ轍を踏むことになるのです。
「通変の調和」は、四柱八字と大運の関わりの中で、成不成の状態の違いが発生します。「Vol.80 「自己啓発」「自己実現」は意識の変化で実現可能なのか?」で述べましたように、「通変の調和」が成立しなくとも、十分に幸福な人生を送ることが可能なのです。
「通変の調和」の成不成による相違
「通変の調和」が成立した場合と成立しない場合では、当然相違があります。「通変の調和」は、社会生活における精神活動や知的活動の活性度ですから、その相違は、仕事・労働の質の相違となって現われることが多くあります。
まず「通変の調和」が成立した場合、その人の仕事・労働の質は、他の人にマネができない要素を伴うことになります。他の人にマネができないからといって、それが収入増につながるとは限りません。今まで、だれもやらなかったような、また本にも書かれていないような要素を含むことになります。
「通変の調和」が成立していない場合、残念ながら、独自性が現われることはありません。誰もが「自分のやっていることは独自のものだ」と考えたくなりますが、「通変の調和」が成立していない場合は単なる思い込みであろうと判断することになります。
資格や免許を取り、その運用を行なう範疇なら、独自性は必要ありませんし、独自性があることが、かえって仕事の障害にもなるのではないかと考えられます。
「自己実現」という言葉がはやり、自分ならではで、何か人とは異なることをすることが素晴らしい人生であるという、単一化した価値観が広まっていますが、これは危険です。人それぞれ向き不向きがあります。単一化したこの価値観はすべての人に通用しないため、かえって人を惑わせる原因にもなるのです。
詳しくは、『サクサクわかる 四柱推命の本』を参照してください。
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<大正7>~2037年<平成49>
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