以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
ご存じのように「風立ちぬ」完成のあと、宮崎駿氏が引退を宣言しました。これまで数回引退を宣言していますので、「またか」という話もありますが、年齢的にも引退してもおかしくないとは言えます。
ただ、ジブリにおいての大ヒットはすべて宮崎駿氏の作品ですから、年間20億円ともいわれる人件費を稼ぎ出すには宮崎駿氏が引退は、ジブリ存続の大きな問題になることは間違いありません。
Tubeで全45本におよぶ「もののけ姫」のメイキングの動画を見ましたが、とてつもなくハードな仕事ぶりです。あのようなハードな仕事をし続けていたということは、五行が調和しない大運を巡っていたであろうということになります。
そして実際に引退をするのなら、大運は五行の調和に向かっていることであろうと想像されます。もし今後も五行が調和しない大運に巡り続けるのなら、引退を撤回する可能性があることになります。
なお、宮崎氏の出生時間は不明なため、生時は推定です。生時推定のために考慮したことは、「となりのトトロ」にも描かれていますが、母親が病弱で影響が希薄であったこと、明るく行動的であること、もちろん数々のヒット作を生み出した過去から、「通変の調和」も考慮しています。
1941年1月5日 出生時間不明
庚 辰(戊) 庚(戊) 大運 戊子(癸)
戊 子(癸) → 戊(癸) ・1歳 己丑(癸)
癸 丑(癸) 癸(癸) 5歳 己丑(己)
丙 辰(乙) 丙(乙) ・11歳 庚寅(甲)
・21歳 辛卯(甲)
23歳 辛卯(乙)
・31歳 壬辰(乙)
35歳 壬辰(戊)
・41歳 癸巳(丙)
・51歳 甲午(丙)
53歳 甲午(丁)
・61歳 乙未(丁)
65歳 乙未(己)
・71歳 丙申(庚)
・81歳 丁酉(庚)
1941年生まれですから、ジョン・レノンと同じです。あと麻生財務大臣も同年齢です。
日干は癸水で、子月水旺の生まれ。「旺の逆転」はなく、日干は旺令のままとなります。月干に陽干の戊土があり、陰干の日干癸水を剋していますので、この関係だけ見ても日干は弱と言えます。
出生時間を丙辰(乙)刻とした理由は、現実の事象からして、財の丙火と食傷の乙木がどうしても日干に隣接する必要があると判断したからです。
日干は弱ですから、大運に金水が巡りますと、「五行の調和」となります。「通変の調和」は、大運に丙丁火、庚辛金、戊己土が巡った時に成立します。
『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)で監督としてデビュー。38歳時。それ以前から、『ルパン三世』『アルプスの少女ハイジ』『未来少年コナン』などで才能は発揮していましたが、知る人ぞ知るという存在であったようです。
株式会社スタジオジブリ(初代)が設立されたのは1985年。宮崎氏は44歳。大運は癸巳(丙)となり、財と官殺の「通変の調和」が成立し始めた時期でした。この大運期から「五行の調和」にはほど遠い状態が続き、
脚本から、絵コンテ、レイアウト、原画に至るまで関わるという、超人的な仕事をこなしていました。
『となりのトトロ』は今でこそ知れ渡っていますが、公開時にはそれほどのヒットではなかったようです。何と言っても『もののけ姫』の大ヒットが宮崎駿の名を全国に、そして世界に知らしめたのではないかと思います。
『もののけ姫』が公開されたのは、1997年、宮崎氏56歳。大運は甲午(丁)。作品制作には数年かかるようですが、この大運期に2001年公開の『千と千尋の神隠し』を制作し、『もののけ姫』の興行記録をさらに塗り替えることに。
2013年『風立ちぬ』公開。その直後に引退を表明されました。
さて大運を見ますと、現在2014年時において、宮崎氏は73歳。大運は丙申(庚)。金旺の大運に交入し、「五行の調和」に近づいています。基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』にも書きましたし、当コラム「Vol.18 五行が調和すると、きつい仕事から解放される」などにも書きましたように、「五行の調和」が実現しますと、身体的に楽な生活を望むことになります。
ただ、宮崎氏の場合、大運の干に丙火があり、流年も今年は甲午年、来年は乙未年と続きますので、完全に仕事から離れることはないと思われます。しかし、2020年庚子年には、かなり「五行の調和」に近づきますので、この頃に本当の意味での引退になるのではないかと思います。年齢は79歳ですから、十分すぎる活躍と言えます。
宮崎駿氏の引退宣言は、すぐには実行されないものの、残念ながら間違いなさそうであると言えます。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・8・28
Since:1998-08-05 /// Last updated:2023-8-2
著作権法に基づき、本サイトの内容を、無断で引用、複製、翻訳、放送、出版、改変、等することを禁じます。