以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
政治に関わるイデオロギーは高尚なもので、学術の世界に近い話ではないかと、過去に思っていた時期もありましたが、最近の日本の政治家、特に野党を見ていますと、「ほとんど宗教ではないか」と感じる時があるのです。
そこで四柱推命の視点から、「イデオロギーとはなんぞや」と改めて考えてみました。
さて「イデオロギー」とは、何なんでしょう。ググりますと「人間の行動を左右する根本的な物の考え方の体系。観念形態。『―は社会的立場を反映する』。俗に、政治思想。社会思想。」とあります。
これを要約しますと、観念による価値観の形成、ではないかと思います。観念ということは、現実とは乖離していることもある、という意味があることになります。
さて、拙著では、四柱八字中の火と金に対して、演繹的思考、帰納的思考の働きを指摘しています。前者の演繹的思考は、「人間の行動を左右する根本的な物の考え方の体系」を支える思考です。つまり、その人が信じているイデオロギーに沿って行動することが正しいと信じて疑わないということです。
四柱八字中に火が多くあり、水も金もありませんと、いったん信じた価値観から逃れなくなる人がいます。いままでこれは宗教だけに該当することと考えていたのですが、政治イデオロギーも同じであることに、最近、気がつきました。
ネットを見ていますと、左翼系のご両親を持つ人が、同じように左翼系の論を展開しています。左翼系とは、マルクス主義に代表される政治イデオロギーです。
世代にわたって同じ政治思想に染まるのは、家庭環境の影響ではないかと思っていたのですが、どうも違うようです。
両親の四柱八字のありようは当然子供に遺伝します。親の四柱八字中に火が多くあり、水も金少ない場合、当然子供もそうなります。すると、政治イデオロギーがあたかも遺伝したかのような結果になり、親と同じような政治的なイデオロギーに染まった大人になってしまうのです。
なお、「宗教のように」と表現している真意は、「宗教の教義は絶対的に正しく、疑うべきものではない」という一般的な知見のことです。政治イデオロギーにおいても、時代がどのように変化しようとも、変えてはならないと考えている価値観に縛られ、行動するのですから、まさに宗教そのものです。実生活に影響がある政治の世界で、こうした硬直した価値観にしばられた人が政治活動を行なったなら、おかしな結末を迎えることになるのは自明です。
イデオロギーで政治をする時代ではないと、ネットで見た著名な人が言っていましたが、その通りであると思います。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2015・11・26
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