以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
五行が調和すれば、良好な事象が発生することになりますが、この考え方は、四柱八字が大運により五行の強弱の影響を受け、それが吉凶がを左右することが大前提になっています。古来より、四柱推命では五行の強弱を判別することが、吉凶を判別するための最重要の、唯一の視点とされています。
しかし、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』では、五行の強弱に左右される事象と、まったく左右されない事象と、二つの異なる視点について触れています。この二つの視点には、どのような違いがあるのかを、ここで、簡単に触れておこうと思います。
基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』では、五行の強弱に左右される事象として、二つ掲げています。
1)五行の調和~日干の強弱と密接な関係があります。
2)通変の事象~日干の強弱により、通変の事象の良し悪しが左右されます。
この二つは、旧来の四柱推命にもある考え方で、ある意味、これがすべてであったとも言えます。
さて、五行の強弱に左右にされない事象には、次の二つがあります。
3)五常の事象~仁義礼智信の独自の解釈による事象の見方
4)通変の調和~日干に隣接する干と大運との関係
この四つの事象の見方の、前者の二つ、つまり、1と2は、吉凶、良し悪しの事象の差が発生します。しかし、後者の3と4は、吉凶、良し悪しとは無関係です。あえて言うなら、吉となる要素があっても、それが吉となるかどうかは不明となります。潜在的な能力でしかなく、すべての可能性を内包しています。
四柱推命を学び始めますと、ある段階から、五行の強弱とか日干の強弱を判別する必要に迫られます。これがかなり難解であるため、四柱推命を学ぶことを途中で放棄する人を多く生み出す原因になっています。そして「四柱推命は難解」といった話が流布する原因にもなっているのです。
確かに、五行の強弱とか日干の強弱を判別することができるようになるのには、自身の経験からしても時間と経験が必要です。1年や2年でマスターすることは不可能と言えます。
ところが、五行の強弱に左右にされない事象は、十干を覚え、四柱八字と大運を出せるようになった段階で、すぐに事象を知ることができるようになるほど簡明です。
ですから、私の行なっている月一の講義でも、4回目、5回目で、事象を見ることができるようになります。四柱推命は難解などというのは大ウソです。
ただ、五行の強弱とか日干の強弱を、確実に判断できるようになるまで経験を積んで、はじめて四柱推命を会得したことになるのは、今でも変わりはありません。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2015・4・9
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