以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
Vol.96で「五行の調和」が実現した時に起きる事象に触れましたが、今回は真逆の状態はどのようなものかを考えてみることにします。
四柱八字が大運の影響下で「五行の調和」が実現しますと、平穏な日常が巡り、ちょとした風邪くらいはひくかも知れませんが、無病息災が実現します。
また、ごくまれな事象となりますが、大病を患い、日常生活に支障が出るほどになっている方であっても、「五行の調和」が実現する大運に巡りますと、病気の進行が止って小康状態になり、穏やかな日常を過ごすことができることになります。
さて、仕事を持ち、働いている人において、「五行の調和」が破れた場合、どうなるのでしょうか。「すぐに病気になる」と考えるのが一番単純な答えとなりますが、そのようになるのはあまり多くはありません。多くの人は、身を削って、死ぬほど働くことになります。
「身を削って、死ぬほど働く」は、聞こえの悪い、物騒な話とも言えますが、人気作家、人気芸能人は、睡眠時間も十分にとれないような非健康的な生活をしているのですが、あれが「身を削って、死ぬほど働く」と言える典型です。忙しいことが人気のバロメーターともなっているのです。
人気が出て、「身を削って、死ぬほど働く」ことになり、職業が作家や芸能人であれば、短期間で莫大な収入を得ることにもつながるのです。
人気作家ほどではなくとも、会社の社長のような立場の人の多くは「五行の調和」が実現していません。仕事第一で、健康であることは何より、とわかってはいても、食生活は不規則で、寝る間も惜しんで仕事に没頭せざるを得ないことになっています。
「五行の非調和」は、とてつもない収入や名声の獲得につながることもあります。しかし、「五行の非調和」は、本質的に望ましいことではありません。ですから、芸能人が人気絶頂の中で急死するようなことも発生するのです。一般の人の場合は、「五行の非調和」により、病気になり、貧困に陥るだけで終わる場合も発生します。
以上のように「五行の非調和」には、綱渡りのような危うい面があるため、「五行の調和」のほうが、無難で望ましい「四柱八字と大運のあり方」と言うことができるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2015・3・26
Since:1998-08-05 /// Last updated:2023-8-2
著作権法に基づき、本サイトの内容を、無断で引用、複製、翻訳、放送、出版、改変、等することを禁じます。