以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
天徳貴人、月徳貴人、桃花殺などを総称して「神殺」と言います。神殺はいくつくらいあるのかと言いますと、100はくだらないくらいあります。
次に、『淵海子平』に挙げられているものをいくつか拾ってみますと、
天徳貴人、太極貴人、天官貴人、三奇貴人、月徳合、月徳貴人、三元、駅馬、華蓋、金与禄、空亡、羊刃などです。
そのほか、桃花殺、小児関殺、魁ごう、紅艶、天掃など、現在も書店に並んでいる推命の書籍やネットで見かけます。
中国の古典にもこうした神殺が掲載されているものがあり、日本ではそれを採用している推命が、9割程度存在します。
一方、中国の古典には神殺を全否定している書もあります。その代表が名著『滴天髄』です。この『滴天髄』の流れを組む推命は、当然のように神殺は一切採用していません。
そもそも神殺は陰陽五行論から逸脱しているだけではなく、事象の見方のパターン化でしかないのです。1000年ほどの推命発展の歴史の過程で、多くの人により事象を知るためにパターン化が繰り返され、それが積もり積もって、100を越えるほどの神殺が伝承されているものと考えられるのです。
「神殺不用」が四柱推命の正しいあり方であると、700年前から『滴天髄』は警鐘を鳴らしているのですが、日本の四柱推命の大勢はそれとはまったく外れたところにあるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・11・20
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