脳科学の研究成果に便乗~比劫に事象はないことの裏付け

以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。

比劫の作用は、円の中心点のようなもの

最近は、生きている人間の脳内の血流変化などをリアルタイムで観察できるようになり、脳内の部位ごとの機能について、詳細な研究が進んでいます。

その中に、何もしていない時にもっとも脳が活発に活動しているという研究があります。その作用は、デフォルト・ネットワークと言われていて、詳細は解明されていませんが、自己認識の構築や記憶の整理・整頓が行なわれているのではないかと考えられています。

何もしていない時、例えば座禅などで無の境地にあるような精神状態の時に、脳が普段より活発に活動しているようなのです。

さて、この話を知り、これは通変の比劫の作用に関わっていると考えました。拙著では通変には事象はないと宣言しています。既存の推命では、自我の根源のような事象との関わりが述べられています。これ自体、脳科学の研究成果からすれば誤りではないとは言えますが、大きな違いは、「何もしていない」「何も考えていない」時に脳が活動していることです。

脳が活動していないのなら、それが具体的な事象に結びつくはずもありません。

比劫の作用は、「自我の根源」かも知れませんが、比劫自体が他の通変のように事象に直接結びつく作用はない、と考えるのが合理的ではないかと思います。

比劫の作用は、円の中心点のようなもので、その役割は人の精神活動の根源になっているかも知れませんが、点でしかなく、それ自体に独自の作用を発する機能はないと思います。

※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。

2014・9・6

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