以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
さて、「運命のシンクロ」とはどういう状態として定義するのかですが、主として大運の巡りが関わります。
相性を見る視点として、二人の大運を見比べることになります。その第一の視点は当コラム「Vol.13 生活環境が一変する時期を予見する」で述べた視点です。
相性がいいためには、生活環境が一変する時期が、ほぼ一致することが重要なのです。「生活環境」と表現していますが、お互いにのんびりできる時期、逆に時間的な余裕がなく、気持ちにゆとりを持てないような時期という一般的な意味だけではなく、どちらかが罹病したり、怪我をして生活に大きな影響が及びそうな時期をも含めてのことになります。
こうした時期が一致するなら、当然の結果として幸不幸を共有することになるのです。
また、男性、女性に限らず、職業を持っているかどうかで、若干視点が異なります。「Vol.34 働き盛りの年齢期は五行の非調和が望ましい」で述べましたように、仕事が充実している大運では五行が調和していません。
一般的な男性が家計を支え、女性が家庭を護る関係の場合、働き盛りにおいては男性の大運では五行が調和していないことが多いのですが、男性の収入が十分であるなら、同時期の女性の大運では、五行が調和することになるであろうと考えられます。つまり、パートタイマーなどしなくても済むからです。
そして、重要な点は,両者の60歳を過ぎた晩年です。理想は二人とも五行の調和は長く続けば、長寿で穏やかな生活を送ることが予想されるのです。
「運命のシンクロ」の条件をいい形で満たすことは、かなり難しいことですが、もし満たすことができるなら、最高に相性がいいと断定できるのです。
ただし、「運命のシンクロ」の条件が望ましくない形で満たされることもあるのですが、これも一つの縁となり、結婚にいたる場合もあるようです。
相性の相談を受けるのは、圧倒的に女性からが多いのですが、以上の理想的な視点を元にして、相性のよしあしを四柱推命で判断する際には、その依頼者である女性の立場から見て望ましい相手であるかどうかに重点を置くことになります。
相手の男性が、「運命のシンクロ」をある程度実現していて、また、長く健康であり、安定的に収入を得ることができる男性であるかどうか。そして、晩年に二人で平穏な余生を送ることができることができそうであるかどうかが、視点になります。
しかし、相手の男性が、数年というごく近い将来に、経済的に健康的に問題が発生しそうであるなら、相性を見る以前の話になるのです。
「Vol.63 相性を見る究極の視点~それは運命のシンクロ~初公開(1)」は、こちら
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・8・14
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