J.F.ケネディの暗殺を考察する

以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。

出世する人に幼少期病弱がよく見られる

1963年の初の衛星放送に、J.F.ケネディの暗殺が流れました。もう51年も前のことです。

ネットのコンテンツの充実により、こうした過去の著名人の生年月日と時間を知ることができるようになりました。今回、四柱推命でどこまで暗殺に迫ることができるのかという視点で、J.F.ケネディを取り上げています。

   1917年5月29日15時生まれ
     丁 巳(丙)    丁(庚)    大運   乙巳(丙)     ・37歳 辛丑(己)
     乙 巳(丙) → 乙(庚)     ・ 7歳 甲辰(戊)      43歳 辛丑(癸)
     辛 未(己)    辛(己)      13歳 甲辰(乙)        46歳癸卯(1963)年 暗殺
     丙 申(庚)    丙(庚)     ・17歳 癸卯(乙)
                           25歳 癸卯(甲)
                          ・27歳 壬寅(甲)

辛日巳月の火旺の生まれで、「旺の逆転」により金旺にはなりますが、日干弱であることには変わりありません。

wikiによりますと、子供の頃は病弱で、背骨に関しては、一生悩まされたとあります。若い頃の大運を見ますと、まったく五行が調和していませんので、病弱であることは首肯できます。

重要なのは「五行の調和」ではなく、「通変の調和」です。27歳壬寅(甲)まで、延々と「通変の調和」が継続しています。この間に、1946年(29歳)民主党の下院議員に当選。1952年(35歳)に上院議員に鞍替えし、政治家としての地位を固めました。

37歳 辛丑(己)の時期に「五行の調和」に近づいています。おそらくプライベートな時間も多少はとれる余裕が発生したものと思われます。上院議員の頃ですが、この時、駐日アメリカ大使のキャロライン氏が生まれています。

さて問題は、続く43歳辛丑(癸)です。1961年(43歳)、民主党大統領候補となり、ニクソンを破って当選したのです。

つまり、アメリカの大統領になったのです。

2種類の「通変の調和」による事象の違い

「通変の調和」を見ますと、己土と癸水が揃いますので、印と食傷の「通変の調和」が成立しています。しかし、それまで成立していた財と官殺の「通変の調和」がなくなっています。

「通変の調和」の一部が欠けたことをどのように評価するのかが問題になります。

印と食傷の「通変の調和」がするなら、才能・能力を発揮することができるようになります。しかし、欠けてしまった財と官殺の「通変の調和」には、世の中との歯車をかみ合わせる好作用があります。

つまり、J.F.ケネディは、大統領になって後も、継続的に才能・能力を発揮することができたのですが、世の中との歯車がかみ合わなくなっていたと、四柱推命の視点から言えるのです。

さて、政治家において世の中との歯車がかみ合わなくなってしまったなら、ある意味致命的です。よかれと思って行なった施策により、反対勢力を拡大することにもなりかねないのです。

では、1961年(43歳)に大統領に就任しましたが、43歳辛丑(癸)の大運のころからの政策を見てみることにします。

  1)1960年、公民権運動家のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア逮捕されたのを釈放した。
  2)1960年、大統領選挙時における、マフィアがらみの大規模な選挙不正。
  3)1961年、亡命キューバ人を訓練してカストロ政権を転覆させることを目的としたピッグス湾事件。
  4)1962年、キューバ危機。

大きなものを4つかかげましたが、これらの事件の利害関係者が暗殺を計画したのではないかと想像することもできます。

なお、J.F.ケネディ氏は日干弱ですが日支に、日干をたすける印がなまじあるため、病死の可能性は低くなります。こうした四柱八字の場合は事故死の可能性が高いと見ることになります。

※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。

2014・8・17

次へ一覧へ

Since:1998-08-05 /// Last updated:2023-8-2

著作権法に基づき、本サイトの内容を、無断で引用、複製、翻訳、放送、出版、改変、等することを禁じます。

  • 参考文献 |
  • お問い合わせ
  • | 管理人Profile
  • |ツイート