以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
古来より、五行が調和するなら、その人は健康であり、経済的にも恵まれ、出世もし、すべての幸に恵まれると言われてきました。逆に五行が調和せず、非調和なら、その人はすべての不幸を背負うことになるとされてきました。名著『滴天髓』にもそのようにいわれているように、この考え方は四柱推命で吉凶を論じるための大前提とも言える話であったのです。
なお、「五行の調和」とは、通常の場合で説明するなら、日干が弱であるなら大運によって強められ、日干が強であるなら、大運によって弱められることにより、日干を中心に据えた視点から見て、四柱八字中の五行の偏りが小さい状態を指します。
「通常の場合」と断わりを入れたのは、特別格局(外格とも言われる)という調和とは真逆とも言える特殊な視点があるからなのですが、この点についてはここでは触れないことにします。なお、特別格局自体、問題山積で、私は特別格局は不用とし、全面排除するための方策をとっています。
さて、この古来よりの五行の調和の考え方は絶対的に正しいと信じていたのですが、インターネットの時代になり、社会の第一線で活躍している方々の四柱八字を知ることができるようになったことで、この信頼が揺らぎだしたのです。十数年ほど前のことです。
極端な言い方をしますと、寝る時間も十分にとれないほど大活躍している人は五行が調和していないのです。 それは、いわゆる有名人だけではなく、一般の企業人でも同じなのです。この事実は、古来よりの五行の調和の概念を根底からくつがえすものなのです。
当コラム「Vol.3 「五行の調和」では健康状態しか知り得ない」で触れたように、第一線で活躍していて多忙を極めている人は、不眠不休に近い、とても健康的とは言えない生活の中に身を置いているのが現実です。
さて、このコラムのテーマに戻ります。働き盛りとは、20歳代から50歳代くらいまで。最近の日本人は歳を取っても元気な人が多いので、60歳代まで延長してもいいかも知れません。
この年齢期に五行が非調和であるということは、文字通り「働き盛り」になり、社会の第一線、会社の第一線で、仕事第一で健康は二の次といった感じで活躍することになるのです。
高齢になったなら頑張りたくても身体が付いてきませんから、活躍するにはある程度、年齢的に若い必要があります。働き盛りの年齢期に五行が非調和であることは、引退後の人生を穏やかに過ごすためにも、一つの望ましい人生のあり方と言えるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・6・8
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