以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
超大物と言いましても、定義が曖昧なため漠然とした話にしかなりませんから、一応、ここでの定義は、「口を開けば、夢のようなことばかりを語るのですが、夢のような話を実現し、一代で莫大な財産を築き上げた人」のこととします。
日本では、松下幸之助氏、孫正義氏などが思い浮かびます。ソフトバンクの孫氏については、福岡で小さなソフト販売会社を立ちあげたばかりの頃、社員を集め、「将来、会社の売り上げを、豆腐のように一丁(兆)、2丁としたい」と語ったという逸話があります。
また、ここでは通変の財の視点のみから話を進めますが、別の視点も存在します。例えば、アップルの創業者の一人、ジョブズ氏も歴史に残るような超大物ですが、ここで触れるタイプとは異なります。
さて、「夢を語る」という表現は好意的なもので、悪く言うなら「ハッタリをかます」「ホラをふく」となります。端から見たなら、とても実現の可能性がないような、とてつもなく大きな夢を語るのですから、下手をするとウソつき扱いになります。四文字熟語で表現するなら、「大言壮語」となるのでしょう。
以下に述べる、日干と財の関係が四柱八字中に存在するなら、超大物になる可能性がありますが、同時に大言壮語の大ホラ吹きにもなる可能性もあります。大物と言われる人物はほんの一握りの人ですから、ほとんどは後者になると考えられます。この差が発生する原因は、その人の四柱八字の他の要素と大運の巡りです。
四柱推命の名著『滴天髓』には、暗喩的ではありますが、陰干の日干は陽干の財を剋しても弱めることができないといわれています。日干が、剋しても弱めることができない財と並ぶことは、どのような事象に結びつくのか。ずいぶん長い間、疑問のママでした。
やっと数年前、このコラムの前半に述べたような事象につながることを明らかにすることができました。例えば、日干が陰干の乙木で陽干の財の戊土と隣接する場合が該当します。
日干が剋して弱めることができない財に隣接することにより、とてつもない、かないそうもない理想を掲げるような性情が現われるのです。目先の小さな利益はどうでもいいのです。
ですから、こうした考えの人物は、その理想を実現するため尽力し、結果的に超大物といわれるほど出世することがあるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・5・9
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