以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
四柱推命のような運命学を学ぶ理由のひとつに、「死を予知する」ということがあります。では実際に、四柱推命によって死を予知できるのでしょうか。以下、考えてみます。
死因には、老衰、病死、自殺、事故死があります。老衰は天寿を全うしたのですから、この項では除外することにします。残りの3つには、死期を論じるのに不確定要素が伴います。
まず、病死について述べることにします。
五行で論じることができるのは、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓などの五臓の視点です。こうした臓器の致命的な疾患は、もともと弱いという原因と後天的な生活習慣との複合ではないかと思います。
例えば、大酒を飲み続ければ、人は生身ですから、いずれ肝臓をやられます。こうした自身に原因がある場合は、四柱推命でおおよそ、その発病の年齢期は推定できます。ただし、数年の幅はあります。
ガンのような疾患の場合、その発病の時期は、わかりやすいほうではないかと考えていますが、その病巣の部位により、死に至るとは断定できません。治りやすいガンが最近増えているのです。
死に至る可能性が高い疾患として思い浮かぶ部位は、脳と心臓です。病名で言えば、脳梗塞、脳溢血、心筋梗塞などです。これらの発病時期は推命でおおよそ知ることができると考えています。ただこれらの疾患も生活習慣の起因している場合が多く、自己の責任の問題なのです。
病死については、四柱推命で割と正確に発病を気をつけるべき時期がわかりますが、疾患の部位によっては現代医学で克服されていることがあり、死に直結はできない話となります。
さて、自殺です。自殺の原因は、うつ病、経済的理由などが多く言われます。うつ病が病気の範疇に入るのなら、既述の病死と同じ話となります。ちなみにうつ病は、身体的には肝機能の低下と言われ、推命の視点においては、通変の印のよろしくない作用と考えています。
経済的理由による自殺は、四柱推命では、その人自身の問題として察知することが可能です。つまり、仕事上の不手際、時流の読み違えなどが原因で経済的に破綻し、自殺するしかなくなるような場合です。これには「通変の非調和」により、「何をやってもうまくいかない」という状況に陥ることが関わる場合もあると思いますから、ある程度は予知できますが、本人の性格面やその後の大運の流れから、自殺しない場合もあります。
ただし、四柱推命で、将来の日本経済や世界経済を予測することはできませんから、この問題には、かなり大きな不確定要素が伴います。
最後の事故死ですが、自身に落ち度がない事故死は推命では予測不能です。歩道を歩いていて、後から居眠り運転の車にはねられ死亡するような案件は、四柱推命による予知の範疇にありません。航空機事故で亡くなる場合、地震などの天変地異で命を落とすのも、命(メイ)にあらざる死と言えます。
四柱推命の予知の範疇にはありません。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・4・10
Since:1998-08-05 /// Last updated:2023-8-2
著作権法に基づき、本サイトの内容を、無断で引用、複製、翻訳、放送、出版、改変、等することを禁じます。