以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
日本人の期待を背負う運命
日本の相撲界は、モンゴル勢に席巻されています。皆日本語も流暢で、日本人以上ではないかと感じることもあり、好意的に受け止めていました。そうした中、2017年に久々の日本人横綱が誕生しました。稀勢の里です。
横綱になった時は年齢29歳と遅かったのですが、多くの日本人の期待を背負うことになりました。が、2018年初場所で5場所連続休場となり、引退の話もささやかれ始めています。
さて、推命の視点から見て、引退はあるのか。そしてその後は……。
出生時間が不明ですので、生時は推定です。推定する際に一番参考になったのは、母親による食生活の面倒の好さです。子供の頃から、母親の手料理で育ち、ジャンクフードを口にすることなく育ったそうです。
生年月日/1986年7月3日出生時間不明 性別/男 年齢/31歳
大運交替/約1歳4カ月11日 交替年月/丁年戌月
丙 寅(甲) 大運 甲午
甲 午(丁) 1 乙未
戊 申(庚) 11 丙申
丁 巳(丙) 21 丁酉
31 戊戌
41 己亥
51 庚子
61 辛丑
「旺の逆転」はありませんが、日干は弱となります。相撲取りですから、厳しい稽古に耐えなければならない現役時代の大運には「五行の調和」はない、と言えます。
丁酉の大運は「五行の調和」はしません。この大運の最後の年に横綱昇進を果たしました。流年は丁酉ですから、歳運併臨です。
歳運併臨の年には、いいこと、悪いことが強く現われることになります。そして今年は戊戌年ですが、稀勢の里の大運も戊戌ですから、またもや歳運併臨です。
最近、中日に移籍した松坂大輔選手が大リーグに行く時も、2年連続の歳運併臨でした。この点については、近いうちにここで取り上げる予定です。
さて、今年戊戌年は、稀勢の里関にとって推命的にどうなるのか。
既述のように、稀勢の里関は日干弱です。そして大運が戊戌になり、流年も戊戌になりますと、これは「五行の調和」になってしまいます。「五行の調和」になるということは、身体的に負担がかかる状態ではなくなる、つまり、相撲取りですから、相撲の厳しい稽古から遠ざかると推測されるのです。
今年は戊戌年ですが、その蔵干を見ますと、7月までは戊戌(辛)、以降は戊戌(戊)に変化します。ですから、今夏以降、稀勢の里関は、引退と見ることになります。
なお、稀勢の里関もまだ若いですから、今後どうなるかを見ることにします。
なぜか41歳以降、20年以上、「通変の完全調和」が続くので、社会的な活躍が予想されるのです。「相撲出身の人間がどうやって活躍するのか」と考える人が多いと思いますが、稀勢の里関の父親はIT関連ですし、稀勢の里関の八字を見ても、火と金が揃っていて理系の頭脳の持ち主であることが分かりますので、相撲とはまったく無関係の業界で活躍されるのではないかと、考えられるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2018・2・1
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