以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
中国4000年の歴史、などという話がすり込まれている世代にとって、そして、四柱推命という中国を起源とする運命学に関わっているものとして、中国の歴史の根本的な見直しはかなりの影響があります。
四柱推命の枕詞に、中国発祥とか中国を起源とするとか、今まで散々使用してきましたので、中国自体を否定されることは困る一面もあります。
尊敬する歴史学者・宮脇淳子先生の最新刊『かわいそうな歴史の国中国人』を読みました。「中国」「中国人」という概念さえ危うくなる話が満載です。
四柱推命の古典は、漢文を操ることができる中国人である漢族のものと理解してきましたが、どうもそれほど単純ではないようです。どちらかと言えば、モンゴル寄りの、満州民族や女真族などがその執筆者で、四柱推命の名著『滴天髓』も、いわゆる現在いう漢民族の書いたものではないようなのです。
中国大陸では、王朝が代わるたびに、前王朝を全否定して歴史を形成してきたため、日本のように連続的な文化の伝承がないようです。
幸い、清朝の康煕帝、乾隆帝の時代に、大規模な古典の編纂が行なわれ、それらを日本人が後生大事に保存してきたため、いまも中国の古典を見ることができますが、清朝自体、満州族の国家で、現在の中華人民共和国とはまったく無関係なのです。
毛澤東にいたっては、共産主義の名の下、清朝などが築きあげた文化・文明をことごとく破壊し、同時に数千万人の同国人の大虐殺を行ないました。虐殺されたのはおもに文化人です。現在の中華人民共和国がウィグルやチベットで行なっていることとまったく同じ手口です。
そもそも中国という国家の実体はない。支那でさえ危うい。それでも習キンペーは中華人民共和国は4000年の歴史がある国家であるとして、中国共産党の正統性を言い張っているのです。
四柱推命の話に戻りますが、辛亥革命頃から活躍した、清朝末期の徐樂吾氏は、どの民族に属するのかは不明です。清朝末期には、漢民族も要職に登用していましたので、四柱推命は誰がどこで体系づけたかはいよいよ不明のままです。
少なくとも言えるのは、現中国大陸のどこかで、誰かが、民族的にどこに属するのかは不明であるものの、四柱推命の本を書き、現在に伝えているのです。個人的には、モンゴル系ではないかと想像しています。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・8・4
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