以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
四柱八字が同じになる例として、双生児が思い浮かびます。しかし、双生児であっても、出生時間が数時間異なることがありますので、必ずしも同じ四柱八字にはなりません。かつて、1分違いで産まれたという双生児の実例に接する機会がありましたが、現在の四柱推命の方法論では、性別が同じであるなら二人を区別する手立てがありません。
このあたりは、四柱推命の限界かも知れません。
しかし、生まれた直後に生き別れになった双生児が、20数年後に再会したという記事を数年前に見ました。二人は一卵性だったようで、容姿は瓜二つで、同じ時期に同じような場所に怪我をし、同じ年に結婚していて、ひと安心という思いをしました。
さて、血縁関係がなく、同じ四柱八字という人も存在します。日本であるなら、年間の出生数からして、皆さんそれぞれ、同じ四柱八字の人が日本国内だけでも一人や二人はいるはずです。
血縁関係がありませんから、当然親は異なります。親の職業も異なります。親戚はもちろんのこと、交友関係も異なります。出生地のさまざまな環境も異なります。これらの相違の結果として、職業も異なります。
これではまったく同じ運命をたどることは不可能なはずです。しかし、四柱推命では、これほど異なっていても共通性が存在していると考えているのです。
このように、血縁関係がなく、同じ四柱八字という人の運命を論じる以上、四柱推命でわかることは、生育環境などの影響を受けない部分に限定しなければならないことになります。もちろん性別が同じという条件はつきます。次がその共通部分となります。
1)容姿の特徴と内臓を含めた身体的特徴
2)性格と五常に関わる資質
3)家庭における父母からの影響のありかた
4)職業の選択に影響があるさまざまな能力
5)大運の巡りによる、健康や事象のよしあしの変遷
このように四柱推命で何もかもわかるわけではなく、知ることができることは限定されることになり、上記の5つの視点からわかることをもって、運命としているわけです。
ちなみに私自身と四柱八字がまったく同じ人は日本にいらっしゃると思いますが、ネットを通して情報を探しやすくなっている現状においても、私以外に四柱推命の本を出している人を見かけたことはありません。少なくとも私の推命の師匠に巡り会ったのは私だけですから、似たような人生をたどることはあっても、まったく同じ人生をたどる人はいるはずがないのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・7・23
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