以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
社長、経営者という最高責任者にスポットを当てたタイトルになっていますが、このコラムは広い意味での「引き際」を見極める観点となりますので、仕事を持ち、責任ある立場にある人すべてに関わる話になります。
ただし、第一線を退き、引退するとしても、会社組織のあり方によっては、自身の意思ではどうにもならない場合もあるでしょうし、後継者がいないため実現できない場合もあると思います。
ですから、ここで触れるのは、社長自身は健康を保っていて、仕事上においても何の支障もなく、かつ、後継者が育っている場合に限定することにします。
経営者として第一線で働いている人は、「五行の調和」から遠ざかっています。五行が調和していませんと、休みもろくに取らず、身を削り、働いている場合がほとんどだからです。
こうした経営者が、「五行の調和」が実現する大運に巡りますと、第一線から身を引くことを考え始めます。社長ではなく、会長とか相談役とかいった形で会社との関わりは継続することはあっても、経営の先頭から身を引くほうがふさわしくなります。
これがある意味理想的な引退の時期です。
もう一つが「通変の調和」が喪失する大運に巡り始める時です。特に創業者などは「通変の調和」の好作用により、会社を発展させてきたと思われますが、「通変の調和」が失われますと、思うに任せないことが増加し、それが原因で会社の発展にブレーキをかけかねないことになるのです。
「通変の調和」の喪失については、成功体験に裏付けられた自信や誇りがありますので、本人はなかなか気がつかないし、認めないでしょう。そのため、業績悪化という結果がたたきつけられるまで、引退という決断はできない場合が多いのではないかと思います。
こうした経営者が居座りますと、小規模な会社なら倒産もあり得るでしょう。
前者の「五行の調和」の喪失による問題は、本人も自覚可能ですが、後者の「通変の調和」の喪失による問題は、周りに気がついている人はいるかも知れませんが、本人は無自覚であるため、会社にとって大きな問題になるのではないかと思います。
このような経営者と命運に関する四柱推命の観点がありますが、四柱推命を経営のコンサルティングに取り入れるような会社が現われるのは、まだまだ先の話と思っています。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・7・18
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