以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
通変の財と印は、楽しいと感じる事象、逆に苦しいと感じる事象の両方に関連します。五行が調和するなら、財も印も良好な作用を発揮しますから、いずれも楽しいと感じます。逆に、財が多すぎる場合、財が欲しいのにない場合、印が多すぎる場合、印が欲しいのにない場合に苦しさになり、大運により事象が発生します。
しかし、財と印では、楽しさ、苦しさの質が違います。
まず、財から説明します。財は、その名称の通り、物質的、金銭的な満足感に関わります。欲しいものを手に入れることができ、趣味や習い事、また旅行などにお金を使うことができる環境にあれば、幸福感を味わうことができます。これが通変の財の事象です。
印は、生理的、肉体的な欲求、その人独自の嗜好、好みが満たされることによる幸福感に関わります。そして、財によりもたらされる幸福感は他人と共有可能なのですが、生理的、肉体的な欲求は人それぞれであるため、他人と共有できない価値観が伴うことがあります。
人との付き合いにおいて諍いが発生しても、物質的、金銭的な方法で解決できるのなら、ある意味、楽な面がありますが、生理的に合わないのは解決のしようがありません。印が強い人は、人の好き嫌いが激しく、肌に合わない相手と感じたなら、顔も見たくないといったことにもなり、手の施しようがないのです。これは対人関係だけではなく、職業の選択にも影響が及びます。
ちなみに、印は母親との関連を見る視点でもあります。ですから、母親が過剰に子に関わりますと、気むずかしい子になってしまうことになるのです。母親の役割は重大です。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・4・29
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