以下の説明を読み、すんなりと理解していただけるのは、私の講義に出席された方と最新刊『基礎から最高峰を目指す四柱推命の本』の読者だけでしょうが、あえて、現状ではまだ少部数しか世の中に流通していませんので、読者の対象が少ないことを承知の上で、こうした形で情報を発信することにしました。
通常、ウソとかウソつきとは、事実に基づかない話をすることを言いますが、ウソにもさまざまな段階があることを認識しつつ、四柱推命でウソを論じなければなりません。
まず話の流れの中で、事実に基づかないことを盛り込んで、話を面白おかしくするようなことは、ウソとは言わないことにします。
本心では、「こいつは嫌いなタイプだ」「できるなら関わりたくない」と思っていながら、満面の笑みをたたえて相手と接するのが、四柱推命的には一番軽いウソと考えられます。
営業職の場合、営業先で気にくわない客にに、いちいち嫌悪感をあらわにしていては仕事になりませんから、職業的な技術の一つとしてこうした軽いウソをつくことが求められます。これは対人接客業すべてに関係します。
こうしたことができる人の共通性は、日干に財が隣接していることで、これは営業職、対人接客業への適性になるのですが、業種によっては財が隣接せず、お世辞の一つもない営業ほうがふさわしい場合があります。金融関係、宝飾関係など信用を重んじる業種の営業の場合は、あまり愛嬌がいいとかえってマイナスになることがあります。
職業上のこうした詐術は、やむを得ない面がありますが、職業を離れた個人的な人間関係の中で同様の行動を取りますと、いわゆるウソつきになります。本人が目の前にいる場合はニコニコし、親しげにしているのに、本人がいなくなったとたんに悪口を言う、といったことです。
大運のあり方により多少変化はしますが、だいたいにおいて、財が日干に隣接している人は、相手に不愉快な想いをさせないように行動します。ですから、人に好かれ、友人も多い傾向があります。
しかしこの能力は、裏を返すと、相手に不愉快な想いをさせるには、どうすればいいかも察知していることになるのです。
仕事も家庭も順調であれば、この財の作用は自ずと好ましい面として発揮され、人間関係を円滑にする働きがあることになりますが、逆の場合、人間関係を破壊し、人に恨まれるような原因を作ることになるのです。
すべての通変の事象に共通することですが、長所と欠点は裏表の関係にあるのです。これも陰陽の一つのあらわれとも言えるのです。
※上記の説明には、本書独自の蔵干の考え方と、格局に代わる」「旺の逆転」という視点が含まれています。詳しくは、基礎から最高峰を目指す『四柱推命の本』を参照してください。
2014・4・23
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